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折れない心
折れない心とは
折れない心がある人は,問題にぶつかってもすぐに立ち直ります。折れない心は経験を通して培われます。子どもが転びながら歩き方を覚えていくように,人は失敗を経験しながら人生の歩み方を学んでいきます。
なぜ大切?
どうやって教えるか
失敗したとき
聖書の言葉: 「義なる者はたとえ七度倒れても,必ず立ち上がる」。(箴言 24:16)
子どもが気持ちを整理できるように助けてあげましょう。学校のテストで失敗したりすると,子どもは投げやりになって「もう無理!」と言うかもしれません。
失敗を繰り返さないためにどうすればよいかを考えさせましょう。そうすれば,くよくよせずに問題に向き合おうとするでしょう。
また,親が子どもの問題を解決するのではなく,子ども自身が解決策を考えるように助けましょう。「どうやって勉強したらもっと分かるかな?」と言えるかもしれません。
逆境に遭ったとき
聖書の言葉: 「あなた方は,あす自分の命がどうなるかも知らないのです」。(ヤコブ 4:14)
人生は予測がつかないものです。お金を持っていても次の日にはなくなったり,今は健康でも次の日には病気になったりするかもしれません。聖書はこう述べています。「速い者が競走を,あるいは力のある者が戦いを自分のものにするわけではない。……なぜなら,時と予見しえない出来事とは彼らすべてに臨むからである」。(伝道の書 9:11)
お子さんを危険から守るために,親として精一杯のこと
をしておられるでしょう。しかし実際には,人生で経験するすべての困難から子どもを守ることはできません。子どものうちに失業や破産といった問題を経験することはないとしても,友達との仲たがいや家族との死別などについては,対処法を教えておくことができます。 a
辛口な指摘を受けたとき
聖書の言葉: 「助言に聴き従[え]。それは,将来,あなたが賢くなるためである」。(箴言 19:20)
辛口な指摘はいじめとは違います。それは,子どもが態度や行動を改めるのに役立ちます。
改善点を認めるように教えることは,親子双方にメリットがあります。ジョンという父親はこう言います。「親が子どもの失敗をかばってばかりいると,子どもは学習しません。次から次へと問題を起こし,親がその度に後始末をするはめになります。そうなってしまうと,親も子もつらい思いをします」。
指摘された点から学べるように,どうすれば子どもを助けられますか。もし学校や他の場所でお子さんが注意されたら,かばいたくなる気持ちと闘ってください。その代わりに,お子さんにこう聞けるかもしれません。
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「どうして注意されたんだと思う?」
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「どうすればもっと良くできるかな?」
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「今度何か注意された時はどうしたらいい?」
他の人の指摘から学ぶことは,子どもの今と将来に役立ちます。
a 「ものみの塔」2008年7月1日号の「悲しみがいやされるよう子どもを助ける」という記事をご覧ください。